この講義をスタートした第一回目の時から五回目まで、毎回参加者様からいただいていたこの言葉。
「薪ストーブ料理”を”すご~く楽しみにしてます!」
自分では料理はあくまで息抜き、余技くらいの感覚でいたので「こりゃ大変!」と真剣にレシピを考えざるを得なくなったのです。
過去2回は幸喜山荘での開催、薪ストーブはネスターマーティンS43(スタンダード)を使ってきましたが、改修工事が始まってしまい、以降はずっと森もりホールでドミノ8を使ってきました。
ドミノ8はいわゆるクッキングストーブです。調理に特化した機能が満載された素晴らしいクッカーなんですが、普通の薪ストーブユーザーさんにオーブン室を駆使した料理を披露しても意味がありません。あらゆるメーカーの薪ストーブユーザーさんが集まっているため、特定の機能をフル活用しても「ご自宅での再現性」という点からは問題があるのです。
最も素晴らしい機能ですが、ここはあえて封印です。
全員に共通する機能と言えば・・・火室!
「よし、火室を使ってダッジオーブンであれこれ作ろうか!」と考えたのですが、ドミノ8の火室は横に広く高さがないため、五徳はおろか10インチのダッチオーブンですらギリギリ入るかどうか・・・しかも、今回は同時に3品くらい作るイメージでしたので、熾火になるのを待っていては作業が全く前に進みません。
激しく燃え盛る直火をものともしない料理を着想する必要がありました!
「よし、ローストポークにしよう」
ローストビーフ以上に繊細な火加減が要求されるローストポークを、よりによってゴウゴウ燃え盛る炉内で作るなんて、薪ストーブ料理の心得のある方は疑問に思われるかもしれませんね。でも、自分の中では明確なイメージがありました。それは「蒸し焼き」です!
あらかじめ下味をつけた豚ロース(orヒレ)の肉を塊のまま万遍なく焼いていきます。
この時火加減は強火、焦げ目がつくくらいでちょうど良いですが、肉の中心には火が入らないように気を付けます。あくまで短時間でこの行程は終わらせます。
ゆでて柔らかくなったキャベツの葉っぱで熱々のロース肉をくるんでいきます。
さらにアルミホイルでくるんで燃え盛る炎の中にIN!
3分でちょうどよい加減ですが、今回はしっかり火を通したかったので4分~5分放置です。
火室から取り出し、アルミホイルにくるんだまま10分置いて肉汁を寝かせます。
丁度良い火の通り加減で焼けました!
フライパンに残った肉汁にマーマレード,めんつゆ、バルサミコ酢、メイプルシロップを加えてトロミがつくまで煮詰めます。ブラックペッパーで味を調えたら『特製グレービーソース』の出来あがりです!
付け合わせの野菜と一緒に盛り付けます。
粒マスタードと一緒にバンズに挟んで召し上がっていただくのがオススメです!
当日はイングリッシュマフィンの表面を軽く炙ってサンドしました。手も汚れず食べやすくて好評だったようです。
皆さん大満足の一日だったようです!
次回は3月14日(土)13:00~15:00『部員の皆さまのストーブ紹介』です。
早速取材に飛び回ろうと思います!
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